2/12/2009

気迫

 nativeの先生が患者さんに何かを説明するのを聞いて、あるいは普段の会話でもそうだが、誰もみな、へんな言い方だが「必ずしも流暢ではない」のに気づいた。ひとつの文章が完結する前に別の文章にうつったり、説明すべきことの周辺事実までふくめながら説明したり、同じ内容を何度も言い換えて説明したりする。話を聞くほうも、そのほうが情報も多いし分かりやすいだろうと思う。
 make yourself understood、というが、自分の考えを相手に理解してもらうには、その内容をただ訳して一遍話すだけではとうてい不十分なのだとハッとした。手を変え品を変え、簡単には話題を変えさせずに何とか分かってもらう一生懸命さが必要だ。「英語が話せる」人というのは、語彙や文法よりも、その一生懸命さのある人だ。他の人たちを見ていて、実際そう思う。

2/10/2009

それはちょっと

 病棟業務もカタがついた夕方、ポケベルに「研修医ラウンジに食事があります」というメッセージが届いた。製薬会社からの差し入れのことがほとんどだったが、最近は禁止されているのでほとんどなかった。顔を出してみると、制服を着ていた空軍関係者(衛生部門という)の男性と女性が一人ずつ待っていた。握手するなり、名前と住所などを記入することになっていた。用意されていたのは粗末なサンドイッチ。あきらかに怪しい。軍関係のリクルーターは徹底的だと噂に聞く(とくに新兵勧誘)し、丁重にお断りしその場を去った。
 しかし、一緒に来た同僚たちは全く怪しまずに個人情報を渡し、立ち去る私を非常に奇妙がっていた。振り返ると、周囲の人たちはこれまでも、簡単に会員になったり、カードをつくったり、アンケートに答えてタダの景品をもらったりすることに抵抗がほとんどない。そういうものかもしれない。

2/04/2009

on call

 当直中、いろんな状況で病棟から呼ばれる。何が起こっているかわからないのに「患者さんが鎮痛剤をほしがっているからオーダーしてくれ」のような電話がかかってくる時が困る。他の患者さんの対応をしている時にはすぐに患者さんを見に行けない場合もあるが、それでもバイタルサインなどを聞いてsickそうなら直接診察してどうすべきか判断しなければならない。
 先日は2人の患者さんをMICU(medical ICU)に送った。別の日にも、夜中に緊急のCTを撮って対応することがあった。1人は結局そのあと手術になった。いずれも、「吐いているなら吐き気止めを飲んでもらってください」のような対応をしていたら見逃していた。診察して、おかしいと思ったら迷わず検査して確かめる。別のチームの患者をカバーしているときなどなおさらだ。
 ちなみに夜中にやれCTだ注射だとバタバタするときの動きやすさは圧倒的にいまの病院のほうがいままではたらいた病院より優れている。とにかく人がたくさんいる。日本のように薬を薬剤部に取りにいき、CTに患者さんを連れて行き、採血するのも注射するのも全部医師が1人でしなければならないのは大変だ。そのかわり、いまの病院のほうがひっきりなしに呼ばれるが(カバーしている患者さんの数が多いため)。

おいしいたまご

 当直中はサラダをたべている。当直明けの翌朝は、たいていpumpkin pieかsweet potato pieを食べていた。今日は初めてGrillのコーナーに並んでomletを注文した。卵3個を鉄板に落とし円く焼いたものに、スイスチーズを何枚か載せて、とろけたところで折りたたむように返して作っていた。とてもおいしかったが、卵3個はちょっと多い。こんどは卵1個でつくるスクランブルエッグ、あるいはegg and cheezeにしてみよう。