数ヶ月の入院を経て、なんども状態が悪くて希望を失いそうなときがあって、それでも元気で退院される方をみると心が動かされる。
そういう方から得られる教訓は、入院が長くなった方を元気にするのに活かせるかもしれないから自分なりに感じたことをリストにしてみる。
退院先が自宅でないこともあるが、それでも自宅を最終的なゴールにしている方が多い気がする。
そして、おうちに帰れないと嫌だ!と言い張るのではなく、いつかはおうちに帰ります、と静かに信じて強く願っている人が多い気がする。
信じるといえば、信仰、つまりfaithをもつ方も多い印象だ。宗教を信じると、治療者・家族・患者といった立場が神さまのしたで横並びになる。
怒りや悲しみを神さまにゆだねると、心が落ち着くかもしれない。すべてを人間相手に解決してもらおうと思っても、人間は完璧じゃないから。
とにかく、信じる、というのがカギかもしれない。大事MANブラザーズ『それが大事』(1991年)にあげられた、
・負けないこと
・投げ出さないこと
・逃げ出さないこと
・信じぬくこと
という「ダメになりそうなときに大事な4つの態度」にも挙げられている。妄信、盲信はいけないけれど、見えないものを信じられるかどうかが差を分けることは、ある。
音楽療法とかいうけど(ここにも書いたけど)、音楽療法っていうのはご老人の耳に心地よい民謡を流せばいいってもんじゃない。そのときに必要な効果を期待して選曲したほがいい。だからたとえば「それが大事」「TOMORROW」「負けないで」なんか、希望をなくしそうな闘病生活には有効だと思う。