12/25/2013

1月6日から再開(aka メリークリスマス)

 以前から考えていた、研修医の先生達対象の『徹夜しない(美しい)パワーポイント作り』というレクチャをした。パワーポイントについてのパワーポイントを作るのは新鮮だったが、タイトル通り美しく(徹夜せずに)作った。本番は、とくにTABキーの紹介が受けた。
 もっとも、このレクチャは研修医の先生達が「やってください」とリクエストしてくれたから実現したわけで、私は寧ろ彼らに感謝している。次回は論文検索の仕方についてリクエストがあったので、それをやる予定だ。カルテやサマリーを書くコツも、文章では準備してある。
 さて、発表後に「ここまできたら音楽もつけてビデオにしよう」と思い立ち、Movie Makerを開いて作業したらこんなのが出来上がった。このブログにファイルサイズ制限があるのでHDにできなかったが、全画面表示にしてもなんとか観られる画質と思う。
 クリスマスの日に、この一年に受けた恵みに感謝しながらこのビデオを捧げて、2013年の投稿を締めくくろうと思う。来年も、周囲のニーズを把握しながら、自分らしさを活かし、日々ベストを尽くして様々な新しい試みをしていきたい。では、Merry Christmas!





12/22/2013

机を片付ける

 指導医をさせてもらうようになってまだ日は浅いが、その経験から有効と確信に至った(と敢えて強く言いたい)指導方法の一つが、学習者の机を片付けることだ。こんなことは指導医講習会にいっても教えてくれなかったし、いまの教育理論はいずれも学習者主体だ。「母親みたい」と思う人もいるだろう。
 しかし、時にはブルドーザーのように古い慣習を変えることが必要な状況があると、私は思う。たまった書類のうちで不要なものを捨て、必要なものを然るべきところにファイリングすることは、頭の中を整理することにつながる。読む本を目に付く前に、読まない本を後ろに置けば、学習の助けになる。
 とかいう自分の机はどうか?私は坪田一男先生が書いた本『理系人間のための人生戦略』(2000年)を読んでから、机の前に彼の言うポジティブな『セカンドシグナル』を置いている。たとえば、家族の写真、賞牌、初期研修の同期全員がメッセージを絵付けしてくれた陶皿、それから誰がいったか知らないがこの引用句。

 Watch your thoughts; they become words.
 Watch your words; they become actions.
 Watch your actions; they become habits.
 Watch your habits; they become character.
 Watch your character; it becomes your destiny.

12/19/2013

忘れられない一言 7

 中島みゆきは『銀の龍の背に乗って』(2003年)で「柔らかな皮膚しかない理由(わけ)は人が人の痛みを聴くためだ」と歌った。私にとって忘れられない一言は、「人の痛みには3年でも耐えられる」だ。医学部一年生のときに医療現場にいきなり曝露させる(そこで主に介助を担当する)プログラムがあって、そこで看護師さんが仰っていた気がする。

 あれから何年にもなるが、ERで主訴が痛みなのに血液検査結果を待つ患者さんに鎮痛薬が処方されなかったり、病棟で朝に痛みを訴えた患者さんに「お薬をだしておきましょうね」と言ったきりオーダーしなかったり、痛みが(もちろん不本意だろうが結果的に)放置されていることをよく目にするので、この言葉を今でも思い出し続け、教え続けている。