6/14/2009

最後の二週間

 二週間が過ぎ、attendingの先生が交代した。どちらも教育熱心なintensivistだった。最初の先生は担当研修医以外の研修医の先生に"What do you want to do?"と問いかけるので最初はトギマギした。なかなかプレゼンを聞きその場で方針を立てるのは勉強になる。そうやって新入院の患者さんに多くの時間を割くので、ほかの患者さんの議論は最重要な点に絞られたが。血行動態や呼吸生理の基本をよく教えてくれた先生だった。
 今日からの先生は、「一般病棟での私とMICUでの私は違う」と宣言して、①私が気にするのは患者さんが今にも急変しているか、安定か不安定かどうかだ、それを伝えよ。②すべてのシステム(神経、循環、呼吸、消化、腎臓、etc)をもらさずチェックせよ、漏らしがないように。③私は身体診察のbig proponentだ、身体所見はどんな検査にもまさり重要な情報を提供する。など何ヶ条かexpectationを挙げた。
 たしかにexpectationはほかの先生に比べて高いが、充実した時間になりそうだ。②をもらしなく回診で議論すると、回診後に議論し忘れたと後悔せずにすむ。またこの先生は毎日(週末も関係なく)午後4時にもう一度回診をする。そこでもう一度方針を確認することができるので良い。調べる課題を毎日与えて、それを発表する日時まできちんと決めてくれるのも良い。
 MICUで最もキツイのは、やるべきこと(絶対やらなければならない訳ではない)をやらずに置き、さらにそれを咎められることもない時の後ろめたさだ。もれなく確認してゆくのはthoroughで、人によっては「やってられないよ」と思うだろうが私には好都合だ。