6/24/2009

よく見せること

 回診で、患者さんに関する情報を訊ねられて知らない(あるいは思い出せない)時には、正直にそう言う。あるいはトギマギして立ち尽くす。これらはいずれも低い評価を受ける。後で調べます、とか「直接は関係ないけれどコレとアレならわかります」とか何とか言って場を乗り切るほうが高い評価を受ける。あるいは、最初から質問されないように(そして賢く見えるように)スラスラ立て板に水のプレゼンをする。診察所見などあやふやなところは適当に繕(つくろ)って諳(そら)んじる。
 これが、先輩たちがこっそり教えるunwritten ruleだ。"Don't stand"(立ち尽くすんじゃない)、"Make up"(適当に繕え)と。確かにattendingが見ていないところでどれだけ一生懸命やっていても、評価対象にはならない。結局は先生の前、つまり回診でのパフォーマンスで評価される。だから回診で悪い印象を与えるのはまずい。わからないことや苦手なことは、回診以外の場でこっそり解決、相談されるべきことなのだ。これに、まだ抵抗がある。