Fellow of the Japanese Society of Internal Medicine(FJSIM)は、総合内科専門医の英語名称だ。2年前は取るつもりなかったが、結局とった。とって、よかったと思う。米国資格があれば、現在おこなわれている優遇措置が終了した後でもおそらく受験資格はもらえただろう。だが、いまが受け時だった。
卒業して10年以上たつと、他専門内科のアップデートが必要になる。米国の医療が日本の数年先だからそれで何とかなると思ったが、米国で総合的に内科を勉強したのすらもだいぶん前なので。
逆に、資格維持のためにいまの米国診療を勉強しても、日本で未認可のものばかりで役に立たない。今回の試験対策では、その間を埋めて、日々の診療にもある程度役立つ知識をふやすことができた。
また、ひさしぶりの受験勉強と試験は、学生に戻ったみたいで楽しかった。
当日は優遇措置で受験生の年齢が高く、マークシートに使った鉛筆が明らかに子供用の人を見ると「休日家族とのプレイタイムを返上して勉強されたのかな」と想像し、紙に頻出な暗記事項をかいて復習している人をみると「やっぱりスマホよりも使い慣れた紙だよね!」などと共感したりした。
とったところで「総合といっても総合診療専門医とはちがうでしょ」「サマリーがないなんていい加減だ」「専門内科の内容を広くといっても、浅すぎる(自分の専門は簡単すぎる)」などの負い目があって、受けた人どうしと家族くらいしか祝えない資格かもしれない(合格率が低いのがせめてもの慰めだ)。
それでも、今後はこれが内科認定医を置き換えると聞くし、上記のように学べたものは役立っているし、年寄りの手習いでよい経験だった。