ABIM(米国内科専門医資格を管理するところ)による、資格維持のための教育モジュールを解いて、最初は感動したが、だんだん悲しくなってきた。
ABIMの専門医資格といえば、これがあれば米国では一生やっていけるという大事な資格であると同時に、その更新制度については改革が会員の反対があった経緯がある。
しかし、反対後に極めてリーズナブルな再改革がなされ、現在では何年ごとに一定の単位(MOCポイント)をとればよいことになった。
単位はJournal ClubでもGrand Roundでも、本当にさまざまな教育活動が含まれるようになった、そのひとつがABIMがやっているモジュールだ。
各科ごとに各年のupdateモジュールがあるが、何度トライしてもよいので、色々調べて勉強してください(こういうのをオープン・ブックという)、となっている。
その具体的な内容はもちろん開示できないが、とにかく、非常に勉強になる。ABIM資格を持っていて、本当によかったと思う。
ではどうして悲しいことがあるのか?それは、多くの治療が日本でまだ認可されていないからだ。
もちろん、高齢化とか透析とか医療制度とか、日本には日本で先を行っている分野がある。抗IL-6モノクローナル抗体のように日本にしかない薬もある。
日本は日本だし、米国は米国だ。まあ、それでいい。それでも、日本でも米国でも(別の国でも時代でも)変わらないものがあるはずだから。