12/03/2018

忘れられない一言 50

 きょうの忘れられない一言。それは英エコノミスト誌(2018年11月24日付)にあったこんな言葉だ。


There's nothing in this world that can't be solved.
(この世で、解決できないことなんてない)


 東尋坊でボランティアを続ける元警察官の男性が、身投げしようとする者にかける言葉という。

 世の中、個人も家庭も職場も社会も、とにかくさまざまな問題がある。もうどうしようもない!という考えや気持ちに陥るのも無理ない。

 しかし、この世で、解決できないことなんてない。

 それは、問題に対する見方や感じ方かもしれない。事態が一時的に悪くなっているだけで、おのずと解決するかもしれない。だれかに相談するだけで、そういったいろんなことに気づけるし、必要なリソースにつないでもらうこともできる(ゲート・キーパー)。
 
 このボランティアをしている方は、精神科医ではない。カウンセラーの講習は受けておられるようだが、そういう資格をとって活動を始めたわけじゃない。よき隣人で、別名「ちょっと待ったおじさん」だ。

 しかしこれは、すごい智恵の言葉だ。東尋坊だけでなく、どこにいても役立つ言葉。行き止まりと思ったときに、いつでも覚えておきたい言葉。英国にはKEEP CALM AND ...という標語がある(第二次世界大戦中に準備され、戦後に広まった)が、日本にもこういうよい言葉があるのだから、もっと広まればと思う。