7/16/2009

reference

 先日病院が、全部で1000ページ近くあろうかという文献集(compilation)をドサッとくれた。これで日常診療もevidence basedなものになること請け合いというわけだ。病態理解に関するものも少しあるが、多くは診療ガイドラインや標準的な診断・治療について書かれた論文なので役立てない手はない。さっそく手にとって身近に関連するところから読みはじめた。
 この手の論文は「ああ、分かる分かる」「知っていることが書いてある」となぞるように読み勝ちだ。というのも、疾患の診断・治療ともに何となくなら既に知っているからだ。どうすればキチンと頭に入れてretainしておけるかが課題だ。ある人は、重要なアルゴリズムや数字・表をコピーして持ち歩いている。記憶のため書き写してもよいが、読むのに時間がかかってしまう。
 幾多のclinical scenarioに遭遇し、そのたび参照して診療に実践するのがもっとも鮮明に覚える、と私は思う。だから速読でも何でも、1000ページでも、とにかく読もう。「どこに何が書いてある」かだけでもretainして、チョコチョコ参照するのがよいかと思う。マーカーでunderlineくらいは引こうかとも思う。