8/21/2017

忘れられない一言 41

 壁に打ち込まれたたくさんの石に手足をひっかけて上っていくだけなら、誰もできる。実際には、石が色分けされて、同じ色の石しかつかまれない。ゴールも、壁の上にただ手をつけばよいわけじゃなくて、同じ色の石にたどりつかないといけない。

 せっかく同じ色の石をつなぐようにのぼっていっても、最後のところで同じ色の石がとどく範囲になければ、残念だが失格になる。

 という話を、ボルダリングをする学生さんとお昼ごはんをたべながらお話した。将来について話していた時でもあり、キャリアも足元を固めて一歩一歩進んでいくボルダリングに通じるなと思ったから。すると、学生さんから「手足が長ければ、道はひらける。」という一言がとびだした。

 少し方向がずれても、手足がながければ、進むべき方向に同じ色の石が見つかりやすい。そうすれば、同じ色の石をたどって進みたい道に進むこともできやすいだろう。とても示唆的なことばだな、と思った。次の一歩をふみだすのに、手足(つまり心のアンテナや交友範囲、知識や技術などのことだろうが)は長いほうがいい。

 そうすれば、黄色いレンガの道(図、オズの魔法使いより)を歩いていく助けになるだろう。学生さんも、きっと大丈夫と安心した。