電車の中で考えるレシート幾何学シリーズ、その続編は五角形からはじまった。正五角形をつくるには、正方形を半分におり、さらに半分の半分というように折り目を付ける(下図)。
そして、下図のように斜めに折り返すと、できる角度が72度(360/5)になっている。折り返すと72度がふたつで、はみ出す部分の角度は36度(180-144)になっている。半分の折りたたみを元に戻せば、そこも72度(36×2)というわけだ。
ここから、下図の三角形ABCについて考える。
AB、BC、ACについてピタゴラスの定理が成り立ち、ABとBCは1:3なので、ACの長さはABの√(1の二乗+3の二乗)倍。AB:BC:ACは1:3:√10。ここで10という5の倍数がでて、ああやっぱり五角形かと思う。
さて、ここから幾何と代数を融合させ、つぎのようなマトリクスに当てはめる。
そして、AB、BC、ACの長さをθで求めてみる。そのためには下の二つの方程式を解けばよい。
展開すると、AB、BC、ACは以下のようになる。
ああ、美しい。しかし美しいものは美しいものを呼び寄せる。ここで、θを正n角形をつくる角度とすると、θはラジアンに直して2π/nとなる。さらに、それを今度は図のような複素数平面に置き換えてみる(図はnが5の場合)。
ここから先は、AB、BC、ACの話と言うよりも、2π/nの三角関数をどうやってnの多項式に直すか、という問題になる。そして数学雑誌の論文(DOI: 10.1080/0025570X.2004.11953242)などもみると、それにはEuler's totient function、Eisenstein's criterion、Euler's identity、De Moivre's formula、Binominal theorem、Chebyshev polynomialなどが出てくるらしい。
これらを成書で学ぶのも、楽しみだ。