12/18/2007

新地平

 日記にせよ、カルテにせよ、ものを書くのは考えをまとめるよい機会である。カルテなど特に、限られた時間内で得た情報を記載し、考えたことと実際に行った内容、そしてその結果を記載するので、アウトプットのよい訓練ともいえる。私はカルテ記載の簡潔さと十分さについて常に意識してきたので、それが後輩の先生達にもよい影響を与えているようだ。
 最近は、患者さんの心情や受け止め方について記載したり、家族への説明の様子などを記載するのが好きだ。さらに、より一般化して、病気を得ることによる患者や家族の心理変化や、医療ができることとできないこと、などについて考察してwordにまとめたりしている。いままで患者さんの病態や身体面に一辺倒であったのが、シフトしつつある感じである。
 看護師とも、患者がどう感じているか、どのような看護がのぞまれるかなどについて話し合ったりした。いままでの自分にはなかったことだ。後輩の先生方が優秀で仕事の多くをしてくれるからできることでもある。医師の役割について考えることができたという意味でも、腎臓内科ローテーションは意義があった。