8/14/2010

三年目

 三年目の目標はなんだろう。仕事に限って、だけど。自分の医学知識を補完することは無論だ。卒業したら、総合内科医だ。弱点があってはならない。全分野にわたって大概の事は知っており、教えられるようでなければならない。弱点を補強できるのも、今のうちだ。MKSAP(内科認定医試験対策)も、始めたほうがいい。

 人との関わりも重要さを増してくるだろう。人を教えること。まとまった内容を教えられるように、ネタ帳を充実させたい。まだ手技を英語で教えるのは上手じゃない。日本から新しく来た人たちに色々教えてあげることも必要だろう。

 また人を育てる(見守る)ことも重要だ。人がやりたいことを真剣に聞いて、きっとできると信じること。自分なら簡単にできそうなことだからと言って、さも簡単そうに「こうこうすればできるよ」とアドバイスしてもうまく行かないことを学んだ。

 それでも、信じて、長い目でサポートすることが大事だ。アドバイス以外にも、できることはある。「この人はきっとできる」と信じていれば、自然と会話や態度や環境が変わってくるし、それが相手の助けになることはある。

 今年度は姉妹病院の事実上の閉鎖に伴い、その病院の内科プログラムがうちに吸収される。教育の質、量が大きく変わる中で、どのように寄与できるか。「誰かが善行をはじめなければ、悪ははびこるばかりだ(有名な哲学者の言葉らしい)」といって自らECGレクチャやらCXRレクチャやら始めるつもりの人もいる。

 論文・研究、医学教育(医学生へのレクチャなど)、医療制度の理解と活用、プロフェッショナリズム(社会的・心理的・倫理的に困難な状況で患者・家族にどう対応するか)。来年からは総合内科に関しては指導医になるんだ(たとえ腎臓内科についてはフェローだとしても)と言い聞かせて研鑽したい。