MKSAPによれば、FTD(frontotemporal dementia)は現在ではFTLD(frontotemporal lobar degeneration)という疾患群の一部と考えられているらしい。他にはprogressive nonfluent aphasia、semantic dementiaなどが含まれる。前者は失語、後者はanomiaを特徴とするが、いずれも進行はゆっくりである。
さらにFTLDは、他のmotoneuron diseaseを合併することがあるという。たとえばFTDの10%、それにprogressive non-fluent aphasiaの一部の患者はALSによる下位運動ニューロン変性を伴う。Primary lateral sclerosisも、運動野のある前頭葉後部が侵されるという点でFTLDスペクトラムの一部と考えられている。