今のプログラムでは週一回の継続外来があるが、正直ちゃんとした外来診療を経験する機会はほとんどなかったなと痛感する。入院診療はとにかく経験して、どの分野でも自信を持って診療出来るようになったと言える。しかし外来は、何かを積み上げてきた感じがほとんどしない。今月からMKSAP(内科専門医試験の問題集)のgeneral internal medicine部門を解き始めて、あまりに知らないのに驚き、恥ずかしながらこれで内科研修を終えていいのだろうかと思うほどだ。
一つには、継続外来とは名ばかりで臨床上の問題を何回かにわたってフォローし改善していくという機会がほとんどない。診たくても患者さんが予約をとってくれなかったり、自分のローテーションの都合で外来が不定期になってしまうことが原因だ。半年や一年に一回やってきて4-5個の訴えを聴き、限られた時間のなかでできるだけ全てについて検査や治療の計画を立てても、結局また半年は来ない。徒労に感じもするし、実際自分の診療計画が正しいのかを検証することもできない。
それでも移民、低所得、無保険、犯罪歴、精神疾患など処々の事情により良いケアを受けることが難しい人々に最善の医療を提供しようと頑張ってきたし、それにより患者さんが助かった例もたくさんある。だからやってきたことは誇りに思うが、正直入院診療に比べると系統的で総合的な学習をほとんどしていない。今月はMKSAPの総合内科部門を読み知識を補完する。それは内科専門医試験に合格する上でも不可欠なことだ。In-training exam(目的は違うが模試のような試験)でも、私は他の科は全て好成績なのにgeneral internal medicineだけ悪かった。