申し送りは、"Do you have anything to sign out on this patient?"というように、患者さんの病態や治療方針といった包括的なことより、「夕方に○○の検査・治療をするので結果をフォローしておいて欲しい」といった直接的な事項を申し送る。
申し送られたチームは、新しい入院をとる合間合間に電子カルテを開いてこれらの事項を確認する。そして治療方針を変更すべきと判断すれば、必要な介入を行う。引き継いだ事項以外で問題が発生しても、もちろん対応する。そして翌朝に「検査結果は~~でした」「こんなことがありました」と報告する。
日本の病院にくらべると、米国のサインアウトは雑に思える。たしかにcross coverには「カバーしている立場なので患者さんのことはよく知りません」というスタンスがあるかもしれない。入院を取りながらなので忙しい。皆"Cross cover sucks"とこっそり不平を言っている。申し送る側も、予測される事態を考えて的を絞ったサインアウトをしたほうがよいだろう。