最後に、目次。この本は、アメリカの教育にかかわるファカルティーなら誰でも持っている本だから日本でも役立つかなと思って私も買った(翻訳を出版社に持ちかけたこともあるが興味あるひとは原書を読むだろうとのことで没になった)のだが肝腎の自分が読んでいなかった。いま時間があるから読んでみよう。
第一部 社会契約を果たす:医学教育が人々から信託をうけて信頼をつかむまで
1.システムを作る
進歩的な医学教育
資金調達
医療と大学
教育病院の出現
社会との契約を作る
2.戦間期のアメリカの医学部
教育
研究
大学スタッフの文化
多様性と発展
ハーバード医学部の発展
3.卒前の医学教育
入学選抜
不確定さを扱う訓練
隠れたカリキュラム
学生生活
教育の限界
4.卒後医学教育の発展
インターンシップとレジデンシーの創造
監督下から責任へ
研修医を選ぶ
ストレスとサポート
卒後医学教育と人々の関心
5.教育病院
大学と一緒になる
時間の存在
病棟業務
6.アカデミック医療センターと社会の人々
タウンとガウン
貧しい人々の診療
医学教育と国全体の健康
7.第二次世界大戦と医学教育
戦争のための動員
病気との戦い
医学的楽観主義の極致
第二部 マンモス大学時代の医学教育:豊かな時代に成長する研究と医療
8.研究の優位性
連邦政府による善行の時代
知性の進む方向が変わる
アカデミックな伝統の衰退
9.臨床業務の拡大
アカデミック医療センターと医療需要の増加
アカデミックな価値の持続
学習環境の保存
10.卒後医学教育の成熟
レジデンシーの民主化
サブスペシャリティー研修の発展
変わる研修医の生活
11.忘れられた医学生
進化するカリキュラム
変わる医学生
より多くの医師を育てる
教育の地位の格下げ
第三部 崩壊する社会契約:浸食される大学の価値、低下する公共性、始まる医学教育の第二次革命
12.メディケア、メディケイドと医学教育
エスカレートする臨床業務
医療システムの一元化に向けて
大学の理想とする価値の反転
13.抗議と公民権運動の時代における医学教育
学生運動
好戦的になる研修医
マイノリティー
女性
14.ストレス下におかれるアカデミック医療センター:外圧
都市の衰退
患者の獲得競争
政府との新しい敵対関係
限界の時代の夜明け
15.ストレス下におかれるアカデミック医療センター:内部のジレンマ
分子の医学、いなくなる教師たち
変化のない改革
卒後医学教育のジレンマ
16.内部の倦怠
かじのない船
人々の信託としてのアカデミック医療センターの衰退
17.コスト抑制とマネジドケアの時代における医学教育
市場への隷属
なくなる時間、浸食される学習環境
積極的な言葉、対策の行動
18.第二次革命期
独占所有的なシステムの再出現
医学教育が時代に適切でなくなっていく
社会契約を復元する
文献
索引