以前、腎臓内科(といっても一般内科の患者も取っていたが)ローテーター向けに書いた資料を公開する。
はじめに
ようこそ、私たちのチームへ。このチームは、初期研修医のあなたに期待されること、働き方などがほかのチームと少し違います。だから、それらについてこうして最初に説明することにしました。
1.先生に期待される三つのこと
① わからないことを聞く
② うそをうつかない
③ 楽しくやる
①について:私たちが先生に最も期待することは、先生が学ぶことです。そして私たちが最も大事と考える仕事は、先生が知らないことを見つけて教えてあげることです。先生が知らないことは、先生のせいではありません。私達も恩師に知らないことを全部聴いて、全部教わって成長してきました。いまでもそうです。それに、先生の質問に私達が答えられないこともあるでしょうし、そこから診療の重要なカギが見つかることもあります。ですから、どんどん分からないことを聞いてください。
②について:私たちは「これは問診しましたか?」「これは診察しましたか?」「この検査データはみましたか?」「これについては考えましたか?」とたくさん聞きます。先生がすべての答えを持っていると期待しているのではなく、患者さんの診療の質を高めるためです。私たちは先生がどれだけ優秀でも、先生が知らないことをみつけて教えるのが仕事です。だから恐れずに、「知りません」「できませんでした」とためらいなく言ってください。
③について:私達は『仕事は厳しく、職場は楽しく』をモットーに働いています。仕事中は分からないことを聞かれて萎縮したり、忙しくてふてくされたりすることがないよう配慮しますし、お昼ご飯など休憩中は仕事の話をあまりしません。それは、各人が最も機能するのは各人が自分らしくある時で、各人が最も自分らしくあるのは各人が楽しいときだと信じているからです。だから、楽しくやりましょう。楽しくなければそういってください、楽しくするよう工夫します。