現在米国には、NPH、Glargine(Lantus)、Detemir(Levemir)の三種類がbasal insulinとして使われている。Lantusは、pHが酸性でモノマー、中性でヘキサマーになるよう分子工学的に変化している。だから皮下の中性pH下ではなかなかモノマーにならず長時間作用を示す。Levemirはアミノ酸の一つにmyristic acidが付加されたことで、血清アルブミンに結合する。それで長時間作用を示す。さらに、Degludecという新薬が治験中(phase 2)で、これはLantusとDetemirの両方の工夫を取り入れたインスリンで、作用時間は両者よりずっと長い。だから用量も少なくて済むし、週3回でもいいかもしれない。
[2019年4月追記]上述のDegludecは、商品化されている(日本の商品名は、ライゾデグ)。