Hashimoto甲状腺炎の10%は自己抗体が陰性で、その場合の診断は甲状腺超音波による。超音波で、Hashimotoに典型的なechotextureが見られるらしい。Hashimoto甲状腺炎を疑ったら(ほとんどの原発性甲状腺機能低下症で疑うが)超音波検査を行うことはもはやスタンダードになっているが、それは前述の理由のほかに、甲状腺炎はnoduleを高率に併発しその一部は悪性でありえるからだ。
甲状腺がんで、lobectomy(subtotal)とtotal thyroidectomyのどちらを選択するかは施設ごとの考えと患者さんの考えによって異なる。papillary、follicularはいずれも予後がよいので、どちらもあまり成績は変わらない。Totalのほうがより侵襲が大きいが、よい外科医が施術すれば反回神経麻痺、副甲状腺機能低下低下症などは起らない。
悪性度の度合いによってTSH suppression、radioactive iodine therapyを追加する。フォローアップは画像または血清thyroglobulinによって行う。治療中、分化度が下がって(de-differentiate)anaplastic thyroid cancerになることもある。この種類だけは、残念ながらどうあっても患者さんを助けることができない。先月この病気患者さんをMICUで診た。