だからBeth Israel Deaconess Medical Centerの精神科医にしてHarvardの助教授であるDr. Michael W. Kahnによれば、医学教育において接遇講習は必修化されるべきだという。人間性の涵養などといって難解な本を読ませるよりずっと簡単で、教えることができるし、効果も期待できる。形から入ることで内容もついてくるものだからだ。彼はそれを、CVラインの感染症予防に手袋着用や清潔野の確保といったチェックリストをつくるアプローチになぞらえている。
それで彼は接遇六箇条を仮につくり、New England Journal of Medicineに紹介し(2008 358 1988)、のちにこれはNew York Timesにも紹介された。六箇条とは:
- 診察室に入る許可を求め、答えを待ってから入る
- 自己紹介する、その際IDバッジをみせる
- 握手する(必要なら手袋をする)
- 座る、必要なら笑顔を見せる
- 患者ケアチームにおける自分の役割を簡単に説明する
- 病院にいることについてどう感じているかを尋ね、反応を聴く