移植後の皮膚がん(とくにSCC)と免疫療法は移植領域でもっともホットな(未解決な)トピックの一つであるが、先日の世界移植会議では皮膚科医からも話を聴く機会があった。皮膚科医にも「どうしても免疫療法をすべき」という人から「拒絶リスクがあるなら使わない」という人までさまざまのようで、どうにも困っているのが伝わってきたが、餅は餅屋というわけで、皮膚科医にとっての常識を初めて聞いた、というようなこともあって、たとえばそれがFitzpatrickスケールだ。要は皮膚を人種に関係なくスケール化したもので、同じ人種でも日光にあたってburn(赤くなる)の人は、そうでない人よりも相対的に皮膚がんリスクが高いという。なお、2023年には人間の皮膚の色をよりくまなく分類する目的でMonkスケールが(Monk医師とGoogleによって)開発されたという。