怨憎会苦が四苦八苦の1つに数えられているのは興味深い。社会生活をしていればそういう対象がでてくるのは避けられない。少し調べると、この苦は、おどろくべきことに煩悩や執着する自分の心から生まれるという。これを集諦という。苦しみの根源はとくに三毒といわれ、それぞれ貪・瞋・痴という。なかでも瞋は、自分に背くことがあれば必ず怒るような心を言い、痴とは、真理に対する無知をいう。はっとした。いまの自分は、物の道理を知らず、気に入らないことにふくれっ面しているだけじゃないかと。小さい、小さい。しかし、それを受け入れるのは厳しい。これらの煩悩を断ちきる(滅諦)ために、正しい生活態度ですごさねば(八正道、道諦)。