永らく移植患者を苦しめてきたCMVも、valcyteが登場してCMVが予防可能になったうえ、CMV diseaseもコントロール可能になってきた・・と言いたいところだが、感染症の常で、耐性が問題になってきた。とくに腎移植患者はvalcyteの用量調節が難しく、減量したらundertreatmentになってしまい・・ということもある。
耐性CMVの第一選択薬は、Foscarnetである。腎毒性が知られているが、経験的にはあまり困らない。むしろ、腎毒性予防に用いられる生理食塩水が、とくに心腎同時移植患者などで問題になりうる。MaribavirもCMV治療に認可されている(予防に認可されたのはLetermovir)が、治験時代からウイルス量が多いと(何十万copies/ml)治療に失敗しがちと知られている。