7/04/2008

診断への道

 米国の外来保険診療は、症例が軽症から重症まで5つのレベルのどれに相当するかを医師が判断し、レベルに応じた診療費を請求するシステムだ。レベルは行った検査の多さ、症例の複雑さ(case complex)などにより決められる。
 医師がレベル4と判断しても、保険会社がカルテを見返してレベル4相当の記載がないと判断すると、レベル3以下の金額しか支払われない。主訴について何項目の質問を、何系統(循環器、神経、内分泌、消化器など)のreview of systemsと診察をせねばならないかが定められているのだ。
 お金を取るためにきちんと診察しましょうでは本末転倒。しかし、review of systems(循環器症状、消化器症状など、各システムごとの症状をくまなく訊くこと)、システムごとの診察をいかに効率的に行うかは課題だ。私は診断するために居る(This is what you here for)のであるから、遠慮しても仕方ない。どんどん考えどんどん訊いて、答えにたどり着かねばならない。