外来にはたくさんの患者さんが来て、たいていは指導医2人(または指導医1人とANP1人)で切り盛りしている。フェローは数をこなすことは求められておらず、一例一例から学んでくれればよい・・ことになっていることを、初めて知った。
忙しかった外来で一緒に働いた先生から、翌日「昨日君はたくさんの患者を診ていたが、そんなに診させるべきではなかった、私たちはフェローに一例一例から学んでほしいと思っている」と言われたからだ。
もちろんそのあとで、「とはいえ量を診ることも大事だが」とも言われた。そうだなと思う。たくさんの患者を把握すればするほど、視野が広がる。
試しに先日、1コマの外来にくる約20人の患者について、基本的なデータ(原疾患、移植日、免疫抑制薬と目標トラフ、降圧薬・利尿薬、腎機能、蛋白尿、ddcfDNA、DSA)を拾って表にしてみた。
すると、患者ごとの「だいたい同じだけど、少しちがう」点が際立って見えてきた。これをやってみなければ、見えなかった観察だと思う。
毎日そうやって工夫しながら成長したり感動したりできるのは、喜びだ。