腎移植内科といえども、透析と無縁ではなく、たとえばDGF(術後1週間以内の透析)、あるいはfailing allograft(年余を経てグラフト機能が廃絶すること)のために透析を必要とする患者のために透析オーダーを入力することは稀ではない。
筆者が主にかかわるのは入院血液透析(acute hemodialysis)であるが、日本との違いも少なからず目につく。たとえば:
・透析用ベッドが7床と、本館だけで436床(ICU 52床)ある施設としては非常に少ない。そのぶん、3シフトで回している。そして、第一シフトは朝4時ころから始まる。
※早朝から始まるのは外来透析も同じである。
・透析室では体重を測らない。したがって、だいたいの感覚で除水量を決める(2000-3000ml、MAP目標65mmHg以上、など)。体重は、病棟で測ったものを参考にするが、ベッドの秤は当てにならないこともある。
※外来透析では、もちろん体重を前後で測定している。
・短期カテーテルは基本的に用いない(ICUでは病棟で短期カテーテルを挿入するが、一般病棟の場合はトンネルカテーテルを放射線科で挿入してもらう)。以前触れたが、腎臓内科医がカテーテルを挿入することは、ない。