細胞を必要としないHLA抗体アッセイのことをsolid phaseというが、主にはbeadsのことである(platesもあったそうだが、今はあまり用いられない)。
ビーズにはsingle antigen beads(SAB)とscreening (phenotype) beads(PRA)があり、SAB機器にはOneLambda SABとImmucor SAB、PRA機器にはLuminex PRAとFlow PRAがある。
SABはrecombinant HLAを載せるため、認識する抗体のすべてが実際に生体内でも抗原を認識しているとは限らない欠点がある。また、1つのビーズにびっしり1種類の抗原を載せているため、抗体検出感度が高い。偽陽性の可能性がある一方、shared antigen(Bw4や共有エピトープなど)があると抗体が分散してしまう。10×10の100個の抗原しか調べられないが、100個あれば人口のほとんどをカバーできるので問題ないらしい。
一方PRAは、1つのビーズにたくさんの抗原を載せているので、スクリーニングに適している(機器当たりのビーズ数は30程度)。また、載せる抗原はimmortalized B cellsから作られたnative antigenである。
なお、IVIGとrATGは(いわば中和抗体として働いてしまい)、PRAに干渉するため注意が必要だ。