HLA抗原はこれまでに4万くらい見つかっている。解像度が上がって遺伝子塩基配列レベルのささいな違いまで分析できるようになり、多人種・他地域のサンプルを幅広く解析するようになったためだ。世界には100万くらいHLA抗原があると言われている。
100万の4%しか見つかっていないとはさぞかし不完全に思われるが、現在わかっている分だけでも人口のほとんどをカバーしているので、臨床的には問題にならない。
多様性(多型)の程度は座によって差があり、Bがもっともpolymorphicだ。Class IIでは、α鎖をコードする座(たとえばDRA;DR alphaと読む)は比較的保存されており多型が少ない。だからA/B/DRと言った場合のDRは、ほとんどDRB(DRB1)で、わずかにDRB3、4、5が含まれる(それぞれDR51、52、53)。
なお、HLA抗原の数や一覧はIMGT websiteでみることができる。