3/08/2025

Entitlement

  Entitlementとは、「何かを受け取って(あるいは何らかの扱いを受けて)当然の権利がある」という意識のことを言う。先日のホワイトハウスで起きた事件のあと、アメリカ副大統領は「(ウクライナ大統領には)sense of entitlementが感じられた」と言っていたそうだ。

 移植においても、「私は移植を受けて当然の権利がある」という意識が話題になることがある。たとえるなら、公民権や選挙権のように。①「人種によって移植率に差があるのはおかしい」、②「(高度肥満などの)移植のハードルを撤廃すべきだ」というわけだ。

 移植についての評価を受けることは、すべての人に保障された権利であるべきだ。そして、①については、人種・保険の種類・学歴・所得などによって移植紹介率に差があるのは事実で、それは是正されるべきだ。

 ただ、移植がすべての人に向いている、すべての人に与えられるべき権利かというと、必ずしもそうではない。

 その点、②は微妙だ。うまくいく人もいるし、データ的に透析を受け続けるよりもsurvival benefitがある。しかし、周術期リスクやDGFリスクなどは非高度肥満群よりも高い。移植施設のアグレッシブさ・患者のリスク許容度などに応じた、ケース・バイ・ケースになる。