腎移植が移植外科医と腎臓内科医だけで成立するわけはなく、たとえば移植前の評価では患者の既往症に応じて循環器科医、血液内科医、腫瘍内科医・・などさまざまな科に相談する必要がある。
そして、どの移植施設にも、「この科ならこの先生」という相談相手がいる。こういった先生方は、移植施設と関係を築いているので、移植施設が何を求めているかを理解してくれる。しかし、最初からそううまくいくわけではない。
だから、最初は科のトップに相談に行って「移植担当」の先生を割り当ててもらったり、その先生とも最初のうちは色々誤解などがあっても、徐々に関係を築いていく・・といった工夫と辛抱強さが必要である。給料の割合、といった話も避けては通れない(貢献に応じて移植センターから出すことになる)。
また、すべての科にそういった担当医師をお願いできるわけではないし、担当の医師も本業があるので、移植直後や入院中などまでカバーすることはできない。
・・が、移植施設を拡大するには、そうした体制の充実が非常に重要になってくる。移植によって受けられる医業収入を、どのように最大化し、効率的に振り分けて、成長につなげるか。