6/20/2025

AAKH and Alex Azar

 AAKH(Advancing American Kidney Health)イニシアティブといえば、第1次トランプ政権時代に両党派で実現したexecutive orderであり、大胆な目標を掲げたことで知られている。たとえば、2025年までに80%の末期腎不全患者が在宅透析または移植をうけているとか、2030年までに年間移植件数を2倍にする(5万)とか。

 ラディカルな改革が通った背景には、当時HHSの長官だったAlex Azarの個人的な経験があった。というのも、彼の父(眼科医)が腎臓病だったからだ。闘病経験を間近に見て(在宅透析から移植に至り、2020年に死去)、いつか腎臓医療を変えると心に決めていたのだという。

 透析がアメリカ公的医療でカバーされるようになった背景にも、公聴会で自ら議員たちに訴えかけt透析患者さんの切実な声があった。それから50年、システムは巨大化し社会は分断されたが、いつの時代も、個人の切実な思い(と、やりとげる粘り強さ)には、それを上回る強い力がある。