移植後のグラフト尿管狭窄は、術直後は手術等に関わる機械的な問題が多いが、年月が経つとBKウイルス・CMV・尿管癌なども原因になる。手術については、複数腎動脈がある場合や高齢者でリスクが高いとされ、「下極血流の低下(insufficient inferior pole perfusion)」によるものと仮説されている。
尿管狭窄が起きると、まず尿道カテーテルを挿入し、それでも改善しなければPCN(percutanous nephrostomy、腎ろう)を挿入する。そのうえで、anterograde nephrostogram(順行性の腎ろう造影)を行い、尿管狭窄の程度や部位を確認する。
尿管狭窄が強ければ、PCNU(percutanous nephroureterostomy、腎尿管ろう)を挿入し、狭窄部位にカテーテルを通過させる。しばらくして、PCNUをキャップして「下から(順行性に)」尿がでるかを確認する。出れば、PCNUを抜去する。出なければ、尿管ステントを挿入するが、その場合異物が体内に残る(internalize)ため、3ヵ月に1回交換しなければならない。