2/08/2025

Agent regret

  以前double effectについて学ぶ機会があったが、今度はagent regretについて学ぶ機会があった。「良かれと思って起きた悪いことは仕方がない」というdouble effectは気持ちを楽にしてくれるが、「自分のせいなわけでも意図したわけでもないけれど、自分がしたことで結果的に起きた悪い事に対する申し訳ない気持ち」が起きるのも無理からぬことである。それが、agent regretである。この言葉を最初に使ったのはBernard Williamsだという。

 そもそも、agent regretを感じるべきなのか?にも議論がある。感じるべきとまでは言えない(周囲がagent regretを期待する場合もある)が、当事者(行為者)であることで感じてしまうものなのかもしれない。しかし大事なことは、それからどうするかである。自分にはどうにもできないことがある、けれど、自分にどうにかできることもある。そのうえで、どう生きるか(Topol 2024 43 447)。