ここまで、v・i・t・g・ptc・C4dについてみてきた。これで終わりかと言うと、そんなことはない。アルファベットの練習みたいだが、他にはcg・ct・ci・cv・ti・i-IFTA・t-IFTA・ah・mm・pvlがある。詳しくはBanff財団ウェブサイトを読んで学ぼうと思うが、ざっくり言うと:
cで始まるものは、chronicを意味する。cg(chronic glomerulopathy)は、基底膜の二重化などを特徴とする慢性の糸球体症で、graft failureの原因になる。cv(vascular fibrous intimal thickening)も、慢性拒絶のサインである。ci(interstitial fibrosis)も線維化なので、慢性変化である。
ti(total inflammation)・i-IFTA(inflammation in fibrosis)、t-IFTA(tubulitis in fibrosis)は、慢性活動性(chronic active)TCMRに用いられる。
pvl(polyomavirus load)は、BKウイルス腎症に用いられる。ah(arterial hyalonosis)とct(tubular atrophy)は、典型的なCNIの腎毒性である。mm(mesangial matrix expansion)は、IgA腎症の再発などで見られる。