7/03/2024

Transplant Kidney Biopsy

  よかったことをいくつか挙げると、まずは超音波技師さんが付き添ってくれる。そして、事前にちょうどよい位置や角度をある程度示してくれるだけでなく、拡大縮小や輝度を適宜調節してくれる。そのため、穿刺針の位置や腎臓内外の構造が非常に見えやすい。日本でも、生理検査室でやるなら、(検査技師さんの人出があるならば)付き添ってもらうと超音波を使いこなせるだろう。

 次に、生検に必要な物品がキットになっている。そのため、あれとあれと・・などと探したり(持参し忘れたり)することが防がれる。キット以外で必要なのは、スパイナル針、穿刺針、滅菌手袋くらいである。リドカインも5mlが2アンプル入っている。自前ではなく製品なので、さまざまな臓器の生検に汎用できるのだろう。そして、その費用を上回る金額を請求できるのだろう。

 最後に、医師が一人で施行する。エコーの保持と穿刺を一人で行う医師は日本でも珍しくないが、検体の処理、患者の搬入搬出なども一人でやる。また、「生検曜日」が決まっていて、その日に生検担当の医師がまとめてやる。そのため、他医師がオーダーしたものも、(よほど安全性や必要性に疑問がなければ)やる。そのため、生検担当の医師はほんの数年で1000件を超える。そして、細かいようでとても大切なコツを蓄えることができる。 

 何よりも、そうして得られた頼もしさは、患者さんとその家族に安心感を与える。

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